第36回 筆記試験日 2024年1月28日(日)

【4-7-1】他の職種の役割と専門性の理解

この記事はで読むことができます。

福祉職の役割と専門性

社会福祉士

社会福祉士

『社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者』(社会福祉士及び介護福祉士法)

社会福祉士は、相談援助の専門職です。

社会福祉サービスを必要としている人に対して、必要な助言や利用可能な制度・サービスの紹介、調整業務などを行います。

社会福祉士資格は、国家資格ですが医師や弁護士のように「業務独占」の資格でなく、「名称独占」の資格です。

社会福祉士は、働く場所によって職名が異なります。

  • 福祉施設→「生活相談員」「支援相談員」
  • 病院→ソーシャルワーカー
  • 福祉事務所→ケースワーカー
  • 地域包括支援センター→社会福祉士

社会福祉士は次の2つのいずれかの要件に該当し、社会福祉士国家試験に合格し、社会福祉士として登録することにより、社会福祉士を名乗ることができます。

1.福祉系大学・短大等卒業者(指定科目履修+必要に応じて相談援助実務)

2.社会福祉士指定養成施設卒業者(入学要件あり)

精神保健福祉士

精神保健福祉士

『専門的知識及び技術をもって、精神科病院その他の医療施設において精神障害の医療を受け、又は精神障害者の社会復帰の促進を図ることを目的とする施設を利用している者の地域相談支援の利用に関する相談その他の社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練その他の援助を行うことを業とする者』(精神保健福祉士法)

精神保健福祉士は、精神的な障害のある人を支える専門職です。

精神科・心療内科のある病院やクリニックで、心に病を抱えた人がスムーズに生活を営めるように、相談や生活支援、助言、訓練、社会参加の手助け、環境調整などを行います。

介護支援専門員

介護支援専門員

『要介護者又は要支援者(以下、要介護者等)からの相談に応じ、及び要介護者等がその心身の状況等に応じ各種サービス事業を行う者等との連絡調整等を行う者であって、要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けたもの』(介護保険法)

介護支援専門員は、ケアプランを作成する専門職です。

居宅介護支援事業所や介護保険施設において居宅サービス計画や施設計画サービスを作成するほか、利用者の相談に応じたり、サービスの利用調整、関係者感の連絡を行います。

一般的にケアマネジャー(ケアマネ)とも呼ばれています。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は、訪問介護事業所で介護支援専門員(ケアマネ)とヘルパーとの連絡・調整などを行います。

具体的には、介護支援専門員が作成したケアプランをもとに訪問介護計画書を作成したり、訪問介護員への指示・指導などを行います。

利用者や家族との連絡調整、コミュニケーションも行います。

サービス提供責任者ケアマネージャー
利用者のケアプランの作成・調整
訪問介護計画書の作成
ヘルパーの指導・管理
利用者・家族の相談・支援
介護保険の給付費の請求
サービス提供責任者とケアマネージャーの役割の違い

保険・医療職の役割と専門性

保健師

保健師

『厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者』(保健師助産師看護師法)

保健師は、地域に住む住民の保健指導や健康管理、乳幼児検診などを行います。

医師

医師

『医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するもの』

歯科医師

歯科医師

『歯科医療及び保健指導を掌ることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するもの』

看護師

看護師

『厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者』(保健師助産師看護師法)

理学療法士

理学療法士

『厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者』(理学療法士及び作業療法士法)

理学療法とは、「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マツサージ、温熱その他の物理的手段を加えること」と決められています。

作業療法士

作業療法士

『厚生労働大臣の免許を受けて、作業療法士の名称を用いて、医師の指示の下に、作業療法を行なうことを業とする者』(理学療法士及び作業療法士法)

作業療法とは、「身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせること」と決められています。

言語聴覚士

言語聴覚士

『厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者』(言語聴覚士法)

栄養・調理職の役割と専門性

栄養士

栄養士

『都道府県知事の免許を受けて、栄養士の名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者』(栄養士法)

管理栄養士

管理栄養士

『厚生労働大臣の免許を受けて、管理栄養士の名称を用いて、傷病者に対する療養のため必要な栄養の指導、個人の身体の状況、栄養状態等に応じた高度の専門的知識及び技術を要する健康の保持増進のための栄養の指導並びに特定多数人に対して継続的に食事を供給する施設における利用者の身体の状況、栄養状態、利用の状況等に応じた特別の配慮を必要とする給食管理及びこれらの施設に対する栄養改善上必要な指導等を行うことを業とする者』(栄養士法)

歯科衛生士

歯科衛生士

『厚生労働大臣の免許を受けて、歯科医師(歯科医業をなすことのできる医師を含む。以下同じ。)の指導の下に、歯牙及び口腔の疾患の予防処置として次に掲げる行為を行うことを業とする者』(歯科衛生士法)

「次に掲げる行為」は、以下のとおりです。

  • 歯牙露出面及び正常な歯茎の遊離縁下の付着物及び沈着物を機械的操作によつて除去すること。
  • 歯牙及び口腔に対して薬物を塗布すること。

歯科衛生士の業務は、「歯科疾患の予防処置」「歯科診療の補助」「歯科保健指導」の3つに分けて定義されています。

その他の関連職種

公認心理師

公認心理師

『公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者』(公認心理師法)

「次に掲げる行為」は、以下のとおりです。

  • 心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
  • 心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
  • 心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
  • 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

薬剤師

薬剤師

『調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するもの』(薬剤師法)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です